来年こそは痩せたいあなたに!ダイエットのキホン!

動物は絵も描かないし暇だし、省エネなので寝ている。人間は三食食べて、おじさんみたく太ってしまうんだよ。それで痩せるために運動したりするんだよ。無駄だと思わないか?

小菅正夫
旭川市旭山動物園 元園長
(こども科学電話相談にて)

先日、引越のための荷造りをしていた。この文章は、物が無くなってリバーブがすごいかかるようになった部屋の中、寝袋に包まって書いている。自画自賛になるが、部屋はかなり綺麗に整理整頓されている方である。完全に油断をしており、いざ荷造りを始めてみると荷物が多くて死ぬかと思った。

思えば、部屋も人も、何かが入ってきて出ていくという点において、閉じた系として同じである。そうだとすれば、部屋の片付けとダイエットは似ているのではないか?というわけで、年末といえば大掃除&忘年会。新年を爽やかにキメるため、そして夏にはビーチでキャーキャー言われるため、家と体を綺麗にして、人生をときめかせていこうな。

質量保存の法則

綺麗な部屋というのはあるべきものがあるべきところにおさまっており、ムリムダムラがない部屋である。アクセサリーやインテリアがあってももちろん良い。ただし、乱雑になっていない限りにおいて。

人もそうである。適切な量の筋肉や脂肪が適切な箇所に付いているのが良いと思う。ケツがでかいのは生物的魅力があるが、あんまりガリガリなのはなぁ。太鼓腹のオッサンってのもあれだけど、風で飛んでいきそうな爺さんってのもなぁ。ムキムキマッチョマン?カッコいいけどちょっと引くわ。そういうことである。

部屋に持ち込まれた質量は、部屋の外に持ち出されるまで原則、不変だ。ゴミとして出ていくものあれば、水に流されるものあり、あるいは体内に摂取されてエネルギーに変換されるなりする。

人も同じだ。食べた食料は吸収され、エネルギーに変換されたり成長に使われたり蓄積されたりする。吸収できなかったり、老廃したものは排泄される。食べた量と出ていく量は、(質量ではなく熱エネルギーに変換されているものも含めて)基本的には同価なはずである。

部屋の片付けとダイエット

だとするなら、簡単な話である。入る量を減らして出る量を増やせばよい。

部屋の場合は簡単な話で、「余計なものを買わない(バーゲンとかセールが一番危険だ)」「空間を取るような使わないものは捨てる(空き箱とか着ない服とか)」「こまめに整理整頓して頻繁にゴミを出す(あれいつか処分しよう、みたいなのないですか)」「まめに掃除して換気する(ほこり、ベッドの下に溜まってませんか)」といったところか。断捨離が流行っているが、つまりはそういうことである(とはいえ、断捨離は好きではない。物に対する愛着とか無いのかね君たちは)。あとは、使ったらちゃんと元の位置に戻すとか、掃除とかをしていれば、乱雑さは増えずにきれいな部屋は維持される。

ところが、これが人になるととたんに難しくなる。必要十分な量だけ食べ、体を十分に動かし、インプットとアウトプットのバランスを常に維持しメンテナンスできていれば良い。しかし人は罪深い生き物である。デスクワークでストレスを溜め… 暴食に走り… 二郎とかスイーツバイキングに行き… 糖や脂肪が蓄えられ… そのうち高脂血症になったり肝硬変になったりして… いずれ椅子やベッドから動けなくなり… そして伝説へ…

断捨離や絶食(あるいは脂肪吸引や切除)で減らす、というのもきっかけとしてはよいのかもしれない。だが、部屋も人も系であるので、その質量・エネルギーやエントロピーが過剰になりがちな円環、要は生活習慣や何やかやを修正しなければ結局元の木阿弥であるので、注意されたし。

禁断の果実

分かってはいるけど、もっと手軽に痩せたい?仕方ないなぁのび太くんは。質量保存の法則の法則以外で手っ取り早く痩せる方法が無いわけではない。

一つは極限まで密度を高めて核融合。君は明日から太陽になれる。もう一つは反物質をぶつけて対消滅させて、エネルギーに変換してしまう方法。君は走馬灯代わりにガンマ線バーストとかを見る。どちらの方法を選ぶにせよ膨大なエネルギーが必要なので、食事はそこそこに自転車とかで発電してエネルギーを蓄えてそれを使えば、一石二鳥では?もしかして天才なのでは?

そういうわけで、至って普通の結論になってしまう。いらんもん買うな、掃除しろ。食べすぎるな、運動しろ。

次回、「読書」。読んでいない本を堂々と語る方法。

中野(Hr. / 14回目の引越)

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参考

男子家事 料理・洗濯・掃除の新メソッド
この一冊で一人暮らしを乗り切れる。大学生や新社会人のあなたに。

今週のリコメンド: Cymbals

掃除や運動のBGMとして、アッパーで明るい音楽は良い。ということで今回は千年期末前後に活躍したポスト渋谷系バンド、Cymbals。「かわいくっていじわるな感じのバンド。ただしパンク」。

プロデューサー兼コンポーザーの沖井礼二さんの色が強い。土岐麻子さん(Sasakure. UKさんを紹介したときに触れた)のボーカルがこれまたかわいくて良い。サウンドが気に入ったのなら、TWEEDEESも是非どうぞ。

Cymbals 『RALLY』
一番Cymbalsっぽい曲ってなんだろう?これかな?って感じ。
Cymbals 『Highway Star, Speed Star』
アッパーで踊れる一曲。
TWEEDEES 『美しい歌はいつも悲しい』
沖井さん参加のTWEEDEESより好きな一曲。


余談1:なお、無事に引っ越しは完了し、片付けも半日で終えることができました。自己最速を更新。

余談2:前回のライブのオーディオコメンタリー(というか雑談)がYouTubeで配信されています。筆者は余計なところでヒキが強いとか、コラムが長いとか、言及されています。

余談3:クリスマスが近づいてきたらやること?『太陽の塔』を読めよ。
『諸君。先日、元田中でじつに不幸な出来事があった。平和なコンビニに白昼堂々クリスマスケーキが押し入り、共に分け合う相手とていない、清く正しく生きる学生たちが心に深い傷を負ったのである。このような暴虐を看過することが出来ようか。否、断じて否である。昨今、世の中にはクリスマスという悪霊がはこびっている。日本人がクリスマスを祝うという不条理には、この際目をつぶろう。子供たちに夢を与えるのも結構だ、たとえそれがケルトの信仰を起源とする正体不明の白髭ジジイが叶える「物欲」という夢であっても。しかし昨今の、クリスマスと恋愛礼賛主義の悪しき習合まで、許してやる筋合いはない。高らかに幸せを謳歌することが、どれだけ暴力的なことであるか。京都の冬を一段と冷たくし、多くの人間に無意味な苦しみを与える、この厚顔無恥の大騒ぎ。日本人はもう一度、節度を取り戻さねばならぬ。かかるクリスマスファシズムに、我々はこれでロシア的宿命主義の名のもとにひたすら我慢を重ねてきた。キリストの誕生日が過ぎるまで、我々は街を自由に歩くことも許されぬまま、ひどい不自由を余儀なくされてきた。しかし、ここにはっきりと言いたい。聞きたくもない幸せの謳歌を聞かねばならぬ義理はないのだと。世間から疎外されているという不合理な劣等感を味わいながら、下宿で鍋を囲んで鬱々としていなければならぬ義理もない、人並みに学生生活を送っていないだのクリスマスを共に過ごす恋人もいないだのと無益な煩悶を抱えねばならない義理もないのだと。たしかに彼らはたくさんのサンプルを目の前にに並べ、諸君に「幸せ」を提示してみせるだろう。クリスマスを共に過ごす異性がいるということ、それをさも学生の本分であるかのように声高に説くだろう。黙れ、黙れ。学生の本分は学問である。恋にうつつを抜かすヒマがあったらもうちっと勉強せいやコラ。失礼。私としたことがやや興奮してしまった。ともかく。日々、あたかも我々に幸せのありかを教えて上げると言わんばかりの大合唱、じつに傲慢極まりない。幸せのありかなんぞ教えていらん、私の幸せは私だけのものだと、声を大にして言いたいのである。しかしこの声は聞こえまい。彼らのわめき声があまりに大きいからだ。彼らがそうまでして我々の心の平安を掻き乱すつもりならば、我々にも考えがある。我々も彼らの大切な一日をめちゃくちゃにしてやることができる。何が特別なのか知らんが、世間ではクリスマスイブは特別である。クリスマスイブに比べたらクリスマスイブイブは重要ではない。ましてクリスマス当日などはなおさら無意味である。クリスマスイブこそ、恋人たちが乱れ狂い、電飾を求めて列島を驀進し、無数の罪なき鳥が絞め殺され、簡易愛の巣に夜通し立てこもる不純な二人組が大量発生、莫大なエネルギーが無駄な幻想に費やされて環境破壊が一段と加速する悪夢の一日と言えるだろう。彼らが信じ込んでいるものがいかにどうでもいいものか、我々が腹の底から分からせてやる。今年のクリスマスイブ、四条河原町を震源地として、ええじゃないか騒動の再現を提言するものである。』

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