高専と反省とヒール (第8回練習 in 明石高専)

よく来たな。ホルンの中野だ。もしかしたら、おまえは昨年の演奏会前の宣伝記事でおれのことをおぼえているかもしれない。
おれはふだんインプリメーレとかかいしゃのクラブ活動とかでホルンをやっている。ホルンというのはカタツムリとアサガオを足して2で割った上で金ピカにすると完成する、うしろ向きなあの楽器だ。
先日(3月23日土曜日のことだ)、明石高専でインプリメーレの練習があり、なんやかんやあり「なんかブログ記事を書きなさい」ということになったので、なんか書くことにする。

そもそも高専とはなんなのか?

おれはさっき、明石高専で練習があったと言ったな。おまえは高専についてくわしくないかもしれない。 ひょっとしたらおまえは「なんか、中学のときの同級生がそんな感じの名前の変なところに行ったっけなぁ、その後のゆくえはわからない… 彼(あるいは彼女)はいま何をしているのか…」「ロボコンとかやってるオタクの集まるところでしょ?」というイメージを持っているかもしれない。だから説明をしておく。

高専というのはただしくは高等専門学校という。まじめなことは文科省のサイトでも見てお勉強してもらえればいいが、ざっくりいえば、高校相当の3年間+短大相当の2年間の計5年間、工業とか商船について専門的にやっていく学校といえる。そういう専門なので、大抵教室は男臭い事が多い。(一応、ベイブが圧倒的に多いクラスも世の中には存在するらしいので希望を捨ててはいけない。また、先程5年間といったが、おれはいろいろあって結局6年通った。)

世間では自分で変わり者というやつに真の変わり者はいないというが、高校進学のタイミングで普通高校に進まず、貴重なハイティーンの5年をなんらかの専門にオールインする決断をするやつというのはモノ好きである可能性が極めて高く、そういうやつらが集まっている場所というのは独特の雰囲気がかもしだされる。おれはそのような高専独特の濃縮されたアトモスフィアを敬意を込めて『高専臭』と呼んでいる。実際に臭う場合も稀にある。

個人的に思うところとしては、ロボコンに青春を捧げている集団の高専臭はすごい。だが、おれが最もリスペクトしている真の男は「そもそも高専に進む時点でちょっと変わった人物である可能性が高く、そういう集団の中でわざわざ吹奏楽部に入るやつというのはかなりの確率でどこかかなりおかしいのでは?」と言っていた。そういうこともあり、高専の吹奏楽部というのも相当の高専臭がするのかもしれない。

余談であるが、真の男というのは自由を愛するものであり、彼もまたあまりにも自由であった。吹奏楽部に所属していた彼は諸般の事情により2年で高専を去ったが、その後も頻繁に部室に顔を出し、玄関先の朽ちたソファーでコーヒーを飲みながら華麗なるギャツビーとかライ麦畑でつかまえてとかを読んでいるという始末であった。

明石高専での練習はどうだったか?

もしおまえがインプリメーレというバンドに詳しいのなら、メンバーの多くが高専出身者であることに気がついていることだろう。もしおまえがこのバンドのマニアだという変わり者なら、バンドのえらいひとたちが明石高専出身であることにも気がついているかもしれない。

そういうこともあり、明石高専の吹奏楽部とは最近急接近しており、現在進行中の企画のように、準備してやっていっている。せんじつはその準備もあり、明石高専で練習したというわけだ。少しだけ懐かしい高専臭がした。明石高専の吹奏楽部員の皆様には知らんおっさんが大挙して詰めかけたにも関わらず、嫌な顔もせず一緒に演奏させてもらった。本当にありがとうございます。彼らは若く、そしてパワがあった。パワに釣られてまじめにホルンを吹いていたら、練習後にファーゴのブシェミの最期みたいなかんじになった。

彼らは16~20歳くらいだったが、非常にしっかりしており礼儀正しかったので、かつてのおれがそれくらいの歳の頃を思い出そうとした。完全にあほであったことが思い出されただけであった。ジョニーに頭脳を乗っ取られ… やるべきことはやらず… 締切直前になって急ピッチでどうにかしようとし… 案の定どうにもならず… 失速し… 地表激突寸前で緊急脱出し… 大惨事だけはなんとか回避する… と、そこまで考えたところで今と何も変わらないことに気が付き、やはりおれは完全にあほであり全く成長していないことが証明された。

ベビーフェイスだけでは盛り上がらない

若さとは何か?というじんるいにとってじゅうだいな疑問について、振り向かないことさとギャバンは言っている。しかし、設立から10年をむかえたインプリメーレというバンドはそろそろ少し振り向いてもいいころなのかもしれない。
そういうことで、お祝いと懇親会を兼ねて練習後にPartyが開かれた。非常に盛り上がっており、撮られていた写真は酔っ払いが腕相撲をして、それを当然シラフである高専生が微笑みながら眺めているところだけ、という酷い有様であった。基本的にインプリメーレというバンドはそういうアホな感じのバンドなのかもしれない。

「大人が本気でメチャメチャにするのが一番面白い」というようなことを指揮者も言っていた気がするので、インプリメーレは吹奏楽界のヒールを目指そうとしているのかもしれない。アブドーラ・ザ・ブッチャーとかタイガー・ジェット・シン、スタン・ハンセンはすごいしヒールがいなければプロレスは盛り上がらない。ポケモンでもライバルがいないと、なんかチャンピオンロードとか抜けて四天王のワタルとかやっつけたらいきなりエンディングとかになって拍子抜けになるだろう。そういうことだ。わかったか。バンドのえらいひとたちがそういう感じなので、おれはマジでやっていく。

8月31日(土)には明石市民会館アワーズホールにて、吹奏楽団のソラーレ様とレガロ様との合同演奏会が予定されている。詳細はこちら。 おまえも気が向いたら応援してくれると嬉しい。

ヒールの話が出たので、キリンジの『悪玉』でも紹介しようと思ったがあいにくYoutubeに無かったので、同じくキリンジから『奴のシャツ』というのを貼っつけておく。キリンジはなんというか総合的にすごく気に入っており、おれはこういう感じがすきだ。日本が誇るすごいバンドだといえる。

おれはマジでやっていくので、また何か別の記事を書くかもしれない。最近はライブ感がどうこうというのがこのブログのホットワードのようなので、ライブとかそういうことについてもなんか書きたいと思う。

中野(30代・男・独身・Hr)

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