悪い習慣、評価、一般化

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本コラムは個人の見解であり、所属するいかなる組織の公式見解ではありません。
吹奏楽団のブログですが、吹奏楽の話はたいてい無いです。


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恐らく、活動一時中断直前の練習の際に初見で収録したっぽい。
なお、この日は練習参加者が超少なかったのでそこは勘弁してください。
雰囲気。雰囲気が大事よ。俺はこの雰囲気好き。
ところで、「エルザ”の”」ではなく?

コラムのコーナー

あらゆる一般化は間違っている。

これも含めて。

マーク・トウェイン

先日、柔らかな木陰の下、いつもの喫煙所のベンチに座り、ぼんやりとタバコを吸いながら虫をついばむ鳥の観察を楽しんでいたら、やけに騒がしい集団がやってきて静寂を打ち破ってきた。鳥もびっくりしてどこかへ飛んでいく。「クソ、これだから、喫煙者ってやつは!」と思うものの、俺もその一員であるのでいかんともしがたい。

近頃では健康志向の高まりもあり、喫煙所は急速にその数を減らしており、更にこのコロナ禍でその減少に歯止めがかからない状況であり、絶滅が危ぶまれている。身体とお財布に良くないのは重々承知ではあるけれども、果たして精神的にはどうかな?という話だ。詳しく語りだすと長くなるので割愛するが、そもそも生きているとそのうち死ぬので、生存はやはり健康にも経済的にも良くない。喫煙したからといって、悪さ加減10点のものが11点になるくらいの話な気がする。

喫煙の是非はさておき、世間の喫煙者の評価は極めて低い。煙草を吸う、という悪い習慣ひとつで、人物の評価が分かれることすらある。何故か。一般に、喫煙者はマナーが悪く、口が臭く、副流煙をまき散らし、火事のリスクをいたずらに増やし、いずれ癌になって保険料を食いつぶす。ゆえに、喫煙者はそんな自分の行為すら顧みることのできない阿呆であることは間違いない。Q.E.D.。 そういう評価を下されても仕方がない部分はある。

人は誰かを認識すると、意識的にしろ無意識的にしろ、無意識に評価することになると、俺はそう考えている。そうしないと、その『誰か』を個別化して認識できないからだ。名前もねぇ、見た目もねぇ、経歴なんざ見たこたねぇ、そんな透明人間を誰が認識できるのだろうか。ゆえに、被評価者の情報が必要なのだ。その中に、喫煙者というタグがあれば、一般の喫煙者概念の型に則って、目の前の人物をその型に当てはめ、評価して当然のことだろう。仮に、喫煙が賛美される文明があったとしよう。その文明の中で育った人物は、ある喫煙者に対して極めて良い第一印象を抱くに違いない。そういうことだ。

喫煙者にとどまらず、どこの国(あるいは地方)の出身だ、性別はどうだ、肌の色はどうだ、職業はどうだ、年齢はどうだ、好きな食べ物はどうだ、エトセトラエトセトラ。世の中にはありとあらゆる概念があり、”型”がある。バイアス、偏見、と言ってもいいかもしれない。あなたも概念、持ってますよね?あまりにこういう概念による修正が酷く、また遍く社会に普及していると、それは「差別」と呼ばれるのかもしれない。

クレタ人すべてが嘘つきではないのと同様、関西人すべてがタイガースファンではないし、ボケとツッコミで会話を成り立たせているわけではない。別に、話のつまらないヤクルトファンの関西人が居たっていいだろう? そういうことだ。

こうした一般化は、その個人そのものを見誤る原因となりかねない。 当然、常に物事を一般化してとらえているし、一般化によって誤解が生じている可能性は、常に頭の片隅に置いておかねばならない。でも、「だから一般化をやめましょう」、という話をしたいわけじゃないのだ。

基本的に、一般化は非常に役に立つ。行動ゆえに性質が生まれるのか、性質ゆえに行動が生まれるのか、そのあたりは行動心理学のプロに任せるとして、こういう行動をする人間はこういう性質がある可能性が高い、という認識はあながち間違っていない。熊はヤバいし、蜂に刺されると痛い。そのようにして動物は生き延びてきたはずだからだ。

大事なのは、一般化される過程において、そのようにして作り出されるバイアスをできるだけ良い方向に導くことではないだろうか。

そのためには、“ある社会”の一員として一人ひとりの行動が大事なわけだ。そのような行動が、その”概念”の評価を作り出す。当たり前っちゃ当たり前の話なのだけれども、母数が多ければ多いほど、被観測者としての意識は薄まってしまう。でも観測者はそんなのおかまいなしだ。結局、全にして個、個にして全なのだ。ひょっとしたら、「なんか地球の生物は互いに食い合う野蛮なものが多いし、危ないので近づかんとこ…」とか思われているかもしれない。

例えば喫煙者なら、「煙草を吸う人は息は臭いかもしれないが、マナーが良く、静かで、朗らかな人間だ」と思われるくらいが、目標としてはちょうどいいかもしれない。だから、歩きタバコとかポイ捨てとか、ダメ、絶対。例えばライダーなら、「バイク乗りは変な人が多いが、横断歩道に横断待ちの歩行者がいれば、ちゃんと横断歩道の前で停止して渡らせる」、とかでもいい。

そういうわけで、明日の喫煙権を守るため、今日も今日とて、“いい人”であろう。そして、『インプリメーレは活動休止中でも、個々人がちょっとずつ面白い活動をしている吹奏楽バンドだ』と評価される日がくるといいなぁ、とこっそり思う今日この頃である。

今週のリコメンド

Ando San

まず断っておかなければならないのは、日本人の安藤さん、ではない、ということだ。でも、新譜のジャケットに「あんどさん」って書いてあったから、もしかしたら無関係じゃないのかもしれない。

めちゃくちゃギターがうまく、良い。

調べてみても日本語の情報が見当たらないので、いくつかのプロフィールを邦訳してみよう。

ロサンゼルスを拠点に活動するAndo Sanは、革新的な技術を作品に取り入れ、”プログレッシブポップ” と題した印象的な現代的サウンドを生み出す新進気鋭の若手アーティストです。
彼は Ormsby Guitars、 Elixir Strings、 Swiss Guitar Picks のサポートを受けています。
彼のニューシングル「Effort」は、彼の苦悩や愛するものへのオマージュであり、ギターやインストゥルメンタル音楽への情熱をシンプルに表現したものです。

Ando San on Spotify (訳:中野とDeepL)

みなさんこんにちは。僕の本名はBrandonだけど、みんなは僕のことをAndo Sanと呼んでるよ。

僕はカリフォルニア州ロサンゼルス出身のギタリスト兼プロデューサー兼エンジニア。ギターを弾き始めてから9年、エンジニアリングとプロデュースを始めてから5年が経ったよ。

Ormsby Guitars、 Elixir Strings、 Swiss Picks、 Horizon Devicesにサポートしてもらっているよ!ありがとう!

Ando San is creating Exclusive music Production videos and weekly music discussions. | Patreon (訳:中野とDeepL)


余談1: 今週はねぇ、目から火花が散るくらい頑張ったし、ドチャクソ進捗出たんですよ。やればできる子なんだよ。やれば。ただ、やらないだけで…… 静止摩擦係数がデカすぎるんだよな……

余談2: 皆既月食の直前にそれを思い出したので見ようと思ったのだが、どうやら雲で隠れて見えなさそうだったので、「ただのでかい影だぜ、どうということはない」とマインドをリセットしたりなどした。生きてりゃまた機会もあるでしょ。それよりも暗い影を落とす何某かに目を向けるべきでは?

余談3: 最近はシャグ(手巻きたばこ用の葉)をいろいろ試している。知ってはいたけど、チェの赤は鉄板の美味さだ。コルツのバニラは、バーニラ、バニラ、バーニラって感じで全面的にバニラであり、俺は好きだ。

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