吹奏楽団インプリメーレでは団員を大募集中です。
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この記事は、毎週金曜日、団員の中野がお送りするコラムです。
なお、このコラムは個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。
今週のアップデート
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『2週間後に完成する “キン肉マン GO FIGHT”』シリーズが始まった。毎日更新。とりあえずDay1とDay3を。
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今月から練習再開、ということで7月12日と7月19日の練習報告。それからソロについて迎氏のエントリー。
コラム
暇とインプット
先日、ようやくPC版のデス・ストランディングが発売された。フルプライスだしちょっと「ウッ」とはなったが、やりたかったので早速買った。大事なことは即断即決である。己の信念とセンスに基づいて生きていかなければいけない。他人のレビューやバグ報告を待っている間に… やがておまえは牙を抜かれ… 読みたかった本、やりたかったゲーム、聴きたかった音楽、観たかった映画、そういったものを取りこぼし… 取りこぼしたことさえ忘れ… そうやって病院のベッドで死んでいく。だからおれはすぐに買ってエンディングまでやりきった。
「FPSもやらないで小説が書けると思っているのか」「最新のゲームもやらないで新作ができると思うな」 とはおれが勝手に敬愛する逆噴射総一郎先生の談だが、小説に限らずあらゆる創作や芸術や音楽はそういうもんだ、とおれは思う。肝心な点は二つあって、ひとつは『暇』、もうひとつは『インプット』だ。
暇。暇がなくては文化的活動は難しい。音楽家、小説家、絵描き、何でもいいんだが、そういう分野でプロとして食っていくのは本当に難しい。うちのバンドでもそうだけれど、多くの人は本業として仕事を持ち(あるいは学生として学び)、空いた時間をそういった活動に費やす。暇がなくてはゲームもできぬし、文化的活動はなおさらである。実際、「仕事に家事に忙しいので…」といってフェードアウトしていく人も多くいる。
インプット。人はあらゆるところから大小色んなものを吸収し、忘却しながら生きている。最新のシーンがどういう感じなのかといった外部環境のことや、あるいは今の自分の琴線といった内部環境、偉大なる作品への挑戦や自分なりの理解を通じた滋養と強壮。そういうのは、常にブラッシュアップしていないといけない。気付けば時代遅れしかも無感動な人間の出来上がりになってしまいかねない。
そういう意味で別にゲームじゃなくてもいいと思う。メシと一緒で、好きなもんを食えばいいと思うんだけど、デス・ストランディングが割と良かった。
今こそデス・ストランディングをやれ
デス・ストランディング。コナミを退社した小島秀夫監督の独立後の最新作だ。PS4独占タイトルだったが、この度PC版が出たのは先に述べた通り。あの世とこの世が繋がっちゃった世界で、普通の人があの世の異形のものに捕まると反物質と物質が出会って大爆発するので世界がヤバい。実際、アメリカはクレーターだらけで分断してしまっていて、人々は街に引きこもっており、配達人が大事な世界。そんなアメリカをもう一度繋ぎなおすため、愛する人を救うため、特異体質を持つノーマン・リーダスが荷物運びをするゲームだ。あと、マッツ・ミケルセンがめっちゃかっこいい。死ぬほどかっこいい。
完全におつかいゲームである。見ず知らずの世界中のプレイヤー同士で建築物が共有され(ただし他のプレイヤーは登場しない)、ひそかに助け合い、『いいね!』を送りあえる。ここに梯子があったらなぁ、というところにピンポイントで誰かが梯子を設置してくれているときの感謝。そういうのを見ると、自分も誰かのために役立つところに何かを置いておいてあげたくなる。嗚呼、優しい世界。
いかにも小島監督作品だよなぁ、という雰囲気はある。最後の方は完全にムービーゲーだし、主義主張てんこ盛り感はある。けれど、生と死、逝った者と残された者、孤独感の中での人との触れ合い、愛、思いやり、助け合い。そういったことについて考えさせられる良いゲームだった。最後の方は泣ける。
奇しくも、現実世界はCOVID-19の影響で人の往来や触れ合いが激減した。アメリカやブラジルはどえらいことになっているし、日本国内でも感染者も増加し、第二次緊急事態宣言も来るかもしれないという状況だ。外出を控え、みなマスクをし、コミュニケーションは劇的に減り、孤独・孤立が強調されている。ヤバさに慣れ、感覚が麻痺している雰囲気すら感じる。奇妙なほどデス・ストランディングの世界観と一致するところの多い今日である。人への善意とか感謝とか、人とのつながり、そういうのを再度インプットするのにデス・ストランディングをやるのは良いぞ、と思う今日この頃。
RECOMMEND
デス・ストランディング(ゲーム)
Disasterpeace(音楽)
アメリカのトラックメーカー。アンビエントからチップチューンまで幅広く手掛け、そんなこともありゲーム音楽なんかも多く手掛けている。特に有名なのはHyper light drifterのそれ。ピアノ曲がまたいいんだ。
余談1: 自宅にプリンタとかスキャナが無いので、プリント・スキャン・コピーはいつも近所のコンビニで済ませている。いつものようにコピーをしに行ったらコピー機に免許証の忘れ物があったのでお店の人に預けておいた。一日一善だ。
余談2: 木曜日にTwitterを覗いていると、給料が入ったので買い物、お出かけしている、酒を飲んで荒んでいる、なんて人がおり「23日の木曜日なのに何故…」ってなったが、世間様は4連休だった。
余談3: ARIAの新作映画の特報が来た。やったぜ。