毎週金曜日、中野がその場しのぎの文章をお送りするコラム。
Supported by 吹奏楽団インプリメーレ。
なお、吹奏楽団インプリメーレでは団員を大募集中。詳しくは文末の団員募集のバナーから。個人的には、ファゴット・クラリネット・サックス・トランペット・ホルンあたりが特にアツいと思われる。
アップデート情報
インプリメーレの最近の情報まとめを試験的にやっていくことにした。無許可なのでえらい人たちに怒られたら修正する。秘儀、事後承認。
最近はPerc. の勇魚さんが主宰したライブの映像が、団外活動シリーズ『FUN ACT』として投稿されている。指揮者の迎さんはじめ、弊バンドの他のメンバーも出演しており、吹奏楽だけではない多ジャンルでみなさま活躍している。ぜひご視聴ください。
練習参加人数が少なくなってしまいがちなこの時期であるけれども、色々練習などもしている。直近の練習の報告が投稿された。「米ですか?」などと思われるけれども、練習の時に収録された『日本の音風景《米とぎ》 米とぎと吹奏楽のための』がYouTubeにアップロードされています。
また、来月4月25日開催予定の音楽団体の合同練習・異業種交流会、『関西一“ユルい”演奏会(以下ゆる演)』に向けた準備中。なお、『ゆる演』は企画当初より無観客試合であり、昨今の情勢を見越していたかのようである。YouTubeなどにアップロードされるであろう、当日の様子を乞うご期待。
直近の予定は以下の通り。見学等、随時受け付け中。ご興味がありましたら、お気軽にご連絡ください。
- 3月22日(日) 10:00~17:00 練習@寝屋川市立市民文化会館
- 4月11日(土) 10:00~17:00 練習@寝屋川市立市民文化会館
- 4月18日(土) 10:00~17:00 練習@奈良
- 4月25日(土) 10:00~15:00 関西一“ユルい”演奏会@神戸アートビレッジセンター
ところで先日、師匠から「寂しくて死んじゃう」と電話で泣き言があった。師匠の奥さんが諸般の事情のため実家に帰省したらしい。30代独身男性(彼女なし)にそんなこと言われても。折しも昨今の新型コロナ禍を受けてリモートワークらしく、家に引きこもりがちかつ孤独で情動がヤバいらしい。
そういうわけで、前々から行きたいと思っていた森美術館で開催中の『未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか』に一緒に行くことにした。ところが、翌々日に六本木ヒルズに集ったところ、臨時休館。やむをえまい。ハンバーガー食べて、中野ブロードウェイをブラブラして、ルノワールで一服して解散した。
このところ、こういった展覧会のみならず、ライブ、演奏会、劇の上演、etc.が相次いで中止・延期になっているところは皆さんもご存じの通りだ。悲しいことやで… 生存するだけなら不要だけれども、あった方がうれしい芸術について書こうと思う。
人はパンのみにて生くるものに非ず
もちろん、我々は霞を喰らう仙人ではなく、我が子を喰らうサトゥルヌスでもないので、生きていくためにはパンが必要である。「人はパンのみにて生くるものに非ず」。海を割る男や、水をワインに変える男はそう言う。人は物質的満足だけを唯一の目的として生きるものではないということであるらしい。良い言葉だ。
日常で精神的充足を得られている人は幸いである。家族なり、恋人なり、信仰なりによって幸せを感じられる、というのは本当に恵まれた環境だと思う。とはいえ、人によりけりであり環境は絶えず変わるものであるので、常に幸せであるというのは難しいことであろうかと思う。音楽をはじめ、美術、文学、劇といったハイカルチャーのみならず、映画、マンガ、アニメ、ゲームといったサブカルチャーも含め、芸術は幸せのお手伝いをするあれこれなのだろうな、と思う。
悲しい時や苦しい時にあってこそ、琴線に触れる作品もあるだろう。辛いときに読むヘミングウェイの『老人と海』とか、親と喧嘩したときに観るホイッスラーの『灰色と黒のアレンジメント 第1番』とか、昔を懐かしんだ時に観る『クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲』とか、フラれた時に聴くCoccoの『強く儚い者たち』とか。
せっかく生きてるんだし、どうせなら幸せであったり、精神的に満ち足りた生活を送りたいものである。芸術は触れる者にとってそのお手伝いをするものであるし、作り手側もまた作ることによって満ち足りるべし、なのだろうな、と思う。
遊びが足りない
最低限生き残るためには不要だけれども、あった方が良いもの。似たようなものに『遊び』があると思う。おれが可愛く、道行く女子高生にキャーキャー言われていた頃は、遊びしかしていなかったように思う。道でコケて泣くこともあったけれども、今思えば大抵の時間は楽しく過ごしていただろう。
歳を重ねるにつれ、遊び方は変わってきたけれども、総じて遊び方が下手になってきたような気がする。子供は遊びの天才だという。そして誰しも子供であったはずだ。であるのに、満員電車に乗るサラリーマンたちは大抵、悲壮な顔をしている(というか満員電車で隣のおっさんがニコニコしていたらちょっと怖い)。
余裕のことを「遊び」とも言う。幸せになるには金銭的にも、時間的にも、まずは余裕が必要なのかもしれない。確かに生活費が苦しいときは辛いし、会社からいつまでたっても解放されず自分の時間が無い、というのも辛い。生存には必要ないから、むしろ生存にとって害悪であると、合理的選択をして不要不急なものを削り取っていった挙句、どんどん余裕がなくなっていっているのが昨今のなんとなく感じる閉塞感の源なのでは?
小・中学校は春休みを目前に休校、会社はリモートワーク、花見は自粛を求められている、というこのタイミングこそ、いままでの働き方とか生活に遊びとか芸術だとかを織り込むいいチャンスなのかもしれない。そういうのこそ働き方改革なのでは?なお、急速な対応が求められ激務になっている関係各所の皆様、また人手の減少で大きな影響を受けている皆様、何の足しにもならぬと思いますが応援しております。頑張ってください。
そういうわけで、どんどん不要不急なことをして楽しんでいこうと思う今日この頃である。
中野(Hr. / 不要不急な人材)
併せて読みたい: 芸術の共通項
過去の記事。なんか芸術全般、絵画についてあれこれ書いていました。
RECOMMEND_01: Moonchild
LAのネオ・ソウルトリオ。メロウでふわーっとした感じが超心地よいと思ったので。こういうの聴きながらドライブとかしたい。
余談1: アップデート情報について。弊バンドの活動をお伝えする媒体は数あれど、最近の動向をピックアップしてまとめて見られたら良いのになぁと思った。とはいえ、誰か他の人がやってくれるだろう、では世の中は良くならないので、やることにした。ようするに、『言い出しっぺがやる法則』、『猫の首に鈴を付ける』、『隗より始めよ』、そういったことである。
余談2: 中野、中野に立つ。中野ブロードウェイは今回初めてちゃんと回ってみたけれども、まんだらけ王国であった。夢野久作全集が普通にあったり、オカルト系で一店舗出来上がっていたり、インディーズ感あふれる写真集があったり、とんでもない値段のとんでもなくレトロなおもちゃがあったり、serial experiment lain(PS版・なお45,000円)やLSDといった超レアなゲームがあったり(現物は初めて見た。実在するのか…)、すごくおもしろかった。4階が特におすすめ。
余談3: 美術館も開いてないし、演奏会も続々と中止になるし、ダムカードの配布すら一時中断されており、いよいよもって主体的にやっていくしかない…。海岸行って凧揚げするとか、バイクのカスタムとか、ソロツーリングとか、ソロキャンプとかが候補です。