ジャンボミニ、将来の夢、超ひも理論

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本コラムは個人の見解であり、所属するいかなる組織の公式見解ではありません。
吹奏楽団のブログですが、吹奏楽の話はたいてい無いです。

ニュース

大事なおしらせ

以前より告知させていただいているとおり,2020年10月10日(土)に予定されていたThe Live 2020は延期となりました。詳細につきましては、お知らせのページならびにYouTubeの動画をご覧ください。

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The Rec vol.2、これにて完。

コラムのコーナー

無限の可能性をはらんだ未来の観念が、未来そのものよりも豊饒なのであって、所有よりも希望に、現実よりも夢に、いっそう多くの魅力が見出されるのは、そのためである。

ベルグソン 「意識の直接与件に関する試論」

先日、ハロウィンジャンボミニの3等が当たった。

月に一度の家計の分析をしていたら、謎の1万円の振り込みを発見し、3等の当選に気が付いた、というわけだ。昨年の年末ジャンボミニから連番を一口ずつ買い始め(4等/5等)、今年のサマージャンボミニ(5等)、今回のハロウィンジャンボミニ(3等/5等)と、トータルでプラスだ。宝くじでそんなことある? そんなことよりジャンボミニってなんだよ。ジャンボでミニ…? MINI CROSSOVERのことか? あれはたしかにデカいな。

宝くじを買うのが習慣になっている人はこう言う。「夢を買っているのだ」と。そりゃまぁ、1等前後賞合わせて10億円。当たるかもしれない、当たったらアレをしよう、これを買おう、とワクワクする時間を買っているのだ、と言われれば、安いものなのかもしれない。たとえその確率が2000万分の1であっても。 さすがに興ざめする確率なので俺はジャンボミニを買っている次第だ。1等前後賞合わせて5000万円。人生がぶっ壊れない、ほどよい金額だ。

ところで最近、「将来の夢」≒就きたい職業ってのはどうなんだろうか、と思う。宇宙飛行士になるのが夢の少年は、宇宙飛行士になったら夢が雲散霧消してしまうし、YouTuberが夢の中学生は今すぐにでも夢が叶えられてしまう。 ちなみにおれは、小さい頃に「将来の夢は?」と聞かれてアイスクリームが好きだったので「アイスクリーム屋さんになりたい」と答えていた気がする。なんとかわいらしいことか。今でもアイスクリームは好きだ。バート・バスキンとアーヴィン・ロビンス、ルーベン・マタスには足向けて眠れねぇ。

手段と目的が入れ替わってしまっていないか? おれは死ぬほどアイスクリームを食べたいからアイスクリーム屋になりたいと思っていたわけで、宇宙に行ってみたいから宇宙飛行士になりたいと思うわけで、サッカーがしたいからプロサッカー選手になりたいと思うわけで。YouTuberは分からん。ただそれだけじゃ食っていけないから、手っ取り早く目的を満たすために夢として職業を選択しているのでは?

友人のたっちゃんは庭付き一戸建ての家でゴールデンレトリバーが飼えれば、それで十分だと言っていた。 夢とは手段ではなく、ありたい状態、なのだろう。キング牧師もI have a dream… ってそんな感じのことを言っていた。

そういうのを踏まえて、齢にして十八となったおれが今、改めて思う将来の夢(備忘)。働かない、金は無限にある、諸国を旅する。できれば1ヵ国あたり1年間は滞在し、その国の文化や風景や日常に身を浸したい。次に滞在する国の言語や文化について学び、雨の日には本を読み、晴れた日には特に理由もなく出かけ、たまに友人に会いに行って茶でも飲みながら話をする。どこか、アラビアの海が見えるホテルの一室で朽ち果てる。

夢の実現には金が必要だ。実家から石油湧かねぇかなぁ、あるいは大金持ちの美女のヒモ(これを超ひも理論と呼ぶ)になれねぇかなぁ、とぼんやり思う今日この頃である。

今週のリコメンド

ZIN, 906 『KNOWN UNKNOWN』

ZINと906 / Nine-O-Six がコラボした新譜、KNOWN UNKNOWNがすこぶる良かったのでリコメンド。

ZINは日本在住のR&B・ソウルシンガーソングライター。ニューヨークで3年間勉強した後、東京を拠点に活動をしている。シンガー、ラッパー、プレイヤー、ビートメイカー、フォトグラファー、ペインターから成る大阪のアーティストコレクティブ、Soulflexのメンバーでもある。

906は2010年に大阪で結成されたトラックメーカーデュオ。 ジャズのサンプリングを分解、再構築し、ブラックミュージック特有の揺らぎをもったグルーヴと、暖かいメロディーに乗せた緻密なラップが良い。現在は東京でトラック制作を中心に活動中。

エミール・シオラン『生誕の厄災』

暗黒の泥濘の中で、シオランがツボにハマった。彼について深く知るために、最もよく知られた著作の一つである『生誕の厄災』を読んだ。全編アフォリズムで構成された本書は、どこからも読める。手軽にパッと開いてちょっとずつ読めるのでいい。140字制限のあるツイッターのタイムラインを追っかけているのとそっくりだ。

エッジの効いた皮肉。生きることの素晴らしさの否定。苦痛との付き合い方。ちょいちょい仏陀について言及されてるのが面白い。一切皆苦ってのは確かにシオランのそれに限りなく近い。

amazonのトップレビューが分かりやすく示してくれている。 「シオランのような反出生主義を脊髄反射的に否定できる人間はとても幸福な人間である」、「全ての人間がシオランを肯定する必要はない」。

「朝から晩まで、いったいなにをなさってるんです?」 「自分を我慢しているわけですな」


余談1: 先週購入したメガネが完成した。なんかこう、ゴリっとしつつシュッとしていて良い。やっぱりセルロイドは一本持っとくべきだ。コンタクトやレーシックなどの視力矯正手段があるけれど、やはり歴史のある眼鏡が一番良い。人体から遠いということは、自由度が高い、ということでもある。

余談2: ワークステーションのGPUと電源を換装した。お古のGPUと電源は昔使っていたPCとニコイチしてもう一台作ってやればいいか、と思っていたら、肝心のM/BあるいはCPUが死んでいた。sandy bridgeだしね… 世の中のSandyおじさんはそろそろ限界じゃなかろうか?Ryzenは良いぞ。

余談3: 師匠から突然のお題。Porter RobinsonのFlickerの「私はちょうど何が重要か探している」を翻訳しなさい、とのこと。とりあえずI’m looking for something important furniture.という回答をしましたが、良い回答があれば教えてください。


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