ワクチン接種してきた(その1)

吹奏楽団インプリメーレでは団員を大募集中です。
詳しくは文末の団員募集のバナーからアクセスください。

本コラムは団員の中野が”ほぼ”毎週金曜日にお送りするコラムです。
内容はすべて個人の見解であり、著者が所属するいかなる組織の公式見解ではありません。
なお、吹奏楽団のブログではありますが、吹奏楽の話に限らない点についてはご了承ください。。


新着情報

いよいよ、活動再開に向けて動き始めた感じです。今後のインプリメーレの活動にご注目ください。

https://twitter.com/impriCond/status/1412033285933334529

コラムのコーナー

頼むから,その非常識で技術的に間違っている反ワクチンのコメントは,自分自身の中だけにしまっておいてくれ。

お前は自分で何を言っているかわかっていないし,mRNAワクチンがどういうものかもわかっていないし,めちゃくちゃ馬鹿げた嘘を拡散している。なんでそんなことをするのか,教育が悪かったのか,ほら吹きYouTuberに毒されたのかは知らんけど。

だがなクソ野郎(dammit⁠)⁠,お前がどこでその馬鹿げた情報を得たとしても,そのとんちんかんなたわごとを,僕の目が黒いうちはLinuxカーネルのどのディスカッションリストにおいても議論の対象にすることは認めない。

ワクチンは文字通り,何千万もの人々の命を救っている。

もし,お前が教育を受けているのなら,わかるように教えてやる。mRNAはどうやったとしても遺伝子配列を変えたりしない。mRNAは通常の細胞生成プロセスで体内に一時的に生じる中間物とまったく同じだ。mRNAワクチンは,ウイルスの特殊化されたシーケンスを注射し,体内の細胞にスパイク状のタンパク質を生成させ,人体にその生成のしくみを学習させるものだ。

mRNAワクチンの寿命は短く,注射後,1日か2日で完全に体内から排出される。「⁠あなたの身体は外敵となるタンパク質を理解し,戦い方を学びました」という情報を獲得する以外,体内の情報を何も変更しない。もっとも身体は異物との戦い方を学ぶわけだから,体調や気分が悪くなる場合もあるだろう。新たな脅威の扱いを学んでいるのだからそれがふつうの反応だ。

さらにmRNAワクチンはほかの伝統的なワクチンよりもずっとモダンでターゲティングにすぐれている。だから(免疫を獲得するために)ウイルスなどほかの遺伝物質を直接体内に注射する必要はない。

もしこれ以外の説明をお前が誰かから受けて,mRNAワクチンで遺伝子配列を変えられると信じ込んでいるなら,単にそいつもお前も学がないというだけだ。お前はいますぐ反ワクチン情報を信じるのをやめて,家族と周囲を守る行動を取る必要がある。Get vaccinated. ―ワクチンを打て。

お前はドイツに住んでいるようだが,ドイツでもCOVID-19の感染者は減っていて,それはワクチン接種が進んでいるからだ。きっと周囲でもみんなワクチン接種を始めていて,半分は1回接種済み,1/4は2回接種が完了していることだろう。そういう人々が正しい選択をしたおかげでお前とお前の家族は守られているわけだが,もし近所で感染者数が減っているなら,それはお前のような(反ワクチンの)人間が劇的に減っていることのあらわれでもある。

だから,COVID-19の感染が周囲で減っているという心あたたまる事実を認めたくないのかもしれない。いまはワクチンを接種した人々がお前のことすら守っている。だがもし次の波 ―より感染力の強い変異種が出たときには,お前とお前の家族は周囲の人々よりも高いリスクにさらされることになる。無知と誤った情報のせいで。

ワクチンを打て。反ワクチンのウソに騙されるな。

ここまで説明してもそのトチ狂った陰謀論を信じると言うなら,少なくともLinuxカーネルのディスカッションリストではSHUT THE HELL UP ―何も言わずにだまってろ。

リーナス・トーバルズ (Linux開発者)

先日、ワクチン接種の第1回を職域接種の枠で受けてきた。初めから「接種翌日は高熱が出て、息も絶え絶え、そして絶望の中、命を落とすだろう……」という予想をしていたので、今回の副反応が軽い頭痛と倦怠感だけというのには、いささか肩透かしを食らったようであった。なお、駐車券はまだ届いていない。

ワクチン接種の感想としては、筋注ということでめちゃくちゃ痛いのかと思っていたけれど、痛みはほとんどなかった。打った瞬間の痛さや直後のダルさについては、献血(400ml)を100とすると、5くらい。全然余裕。次の日はアレだが。

若い世代に限れば、1回目の接種で50%、2回目の接種で80%の確率で副反応が出るそうだ。聞くところによれば、副反応とか怖い、あるいは仕事や学業に支障が出るのでしばらく様子見をする、という人も結構いるそう。俺はCOVID-19に感染して、しんどさ+数週間隔離、という可能性に常に脅かされる方がよっぽど怖いのだけれど、価値観というものは人それぞれであるからね……

怖さと言えば、ジェットコースターとかの方がよっぽど怖くない? 俺はマジであれが無理なんだけど。あの内臓がせりあがる感じと、レールで強制的に運ばれていく感じがたまらなくダメ。死を感じる。でも不思議なもので、「敷かれたレールの上を行くのはまっぴらごめんだぜ!」という人に限ってジェットコースターとか好きなんだよな。ありゃ、マゾだぜ。

そういえば、Twitterで反ワクチンガチ勢の話を目にすることもあった。副作用や副反応があり、危険!というわけだ。たしかに、あらゆるものは危険性がある。そりゃそうだ。クルマ社会とか交通事故で人とか死ぬし、やはり狩猟採集生活が一番だ。さぁ、クルマを捨て、スマホを捨て、衣を捨て、冷蔵庫を捨て、家を捨て、理性を捨て、自然へ帰りましょう。ね。

そういうわけで、言いたいことはリーナス先生が言ってくれており、なんか最近そこそこ忙しく、何よりネタが無いので、今日はこの辺にしておきましょう。そんな感じです。


今週のリコメンド

奥村正二, “世界の自動車”, 岩波新書, 1964

先日、自動車の話を書いたけれど、俺は自動車のことをあまり知らないのでは?と思ったので、最近は新旧色々な自動車の本を読んでいます。たまには本のリコメンドを。

1964年当時から見る、それまでの自動車の歴史や、その技術的制約、なぜFordが落ちぶれてGMが台頭したのか、などなど、様々な角度から分析をしており、面白く読めた。内容は以下のような感じです。

  • 自動車の過去と未来
    • 歴史・技術的制約(150km/hの壁)について
  • 攻防戦のパターン
    • 特許・大量生産・経営・販売・資本輸出・合併・経済外交について
  • 競争力とその要素
    • 商品としての適格性・販売力・競争力の考え方について

いかんせん古い本だけれど、古いがゆえに面白い。自動車は一大産業であるがゆえに、その生産方式や経営戦略の概念は非常に応用が効く。たまには、過去に学ぶということをせねばならんよ、人類。



余談1: なんか、雨ヤバくない? 大丈夫? 近所のハザードマップとかちゃんと復習しましょうね。

余談2: ワクチンを打つと5Gに接続される!みたいなの、あるじゃないですか。めちゃくちゃロマンを感じるんですが。父さん電波です!とかできちゃうんですよ。

余談3: バイクの足回り一式のカスタム、というかメンテナンスのためにバイク屋さんに愛車を預けた。見積もりを軽く取ってもらったら、ちょっとした原付を新車で買えるのでは……?という額になった。まぁ、仕方あるまい。どうせ天気も悪いし…… なにより、事故るよりはマシだ。事故ったことある? もしかしたらご存じないかもしれませんが、すごい痛いんですよ。残機が1減る。

シェア: